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2011年1月19日 (水)

装飾音符の役割~2008.8.31の記事~

当時、ウィーン国立音大で教鞭を取っていらっしゃったI.L教授が来日され、2日間の特別講座がありました。1日目は「バロック及び古典音楽の楽譜の読み方」2日目は「バッハの装飾音符入門」でした。

L先生は、同じテーマで一年間のプログラムの授業を受け持っていらっしゃるそうです。非常に内容の深いものなので、ウィーンの学生さん達は丸一年かけてこのテーマに取り組むそうですが、今回2回の講座だけではほんのさわりしか出来ません…との前置きがありました。

J.S.バッハ:
インヴェンション
第7番 ホ短調

「何故バッハは、装飾音符を音符ではなく記号で表したのだろうか」

1小節目だけで3つ出てくるモルデントは、全部意味が違うので、同じように弾いてはなりません。

左手の第1音のEについているのは「響きのモルデント」です。一拍目の拍感を示す役割と、ベース音としての役割があります。
右手の3拍目のHについているのは「アクセントとしてのモルデント」です。3拍目としての意識がこのモルデントによって流れなくなるのです。
右手の4拍目のEについているのは「主音を活性化する&主音を保つ為のモルデント」です。モルデントにより、E音が生き生きとその役割を果たします。

この3つのモルデントは、音符として記譜することが不可能なのです。バッハが求めているものを、このようにモルデントの記号から読み取って下さいとL先生は仰いました。
(2日間の講座の終了後、頂いたプリントや、その時記録したメモをもとに、レポートとしてまとめましたが、30ページ以上にもなってしまいました。また少しずつ、御紹介出来れば…と思います)


装飾音符の役割~2008.8.31の記事~

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