« 2012年8月 | トップページ | 2013年1月 »

2012年9月

2012年9月22日 (土)

様々な角度から(3)~2009.1.8の記事~

サン=サーンスの時代の水族館が、現代のものとは全く違うであろうということは想像出来ます。巨大水槽も特殊な照明もなく、だからこそ却って今のものよりも独特な雰囲気があり、妖しいまでの美しさを漂わせていたのではないかと思われます。そのように考えると、今まで膨らませてきたイメージとは違う、この曲の別の面が見えてきたのです。19世紀当時の水族館の設備が具体的にどのようなものかはわかりませんが、ガラスも現代のようにクリアではなく、それがまたステンドグラスのような味を醸し出し、水の揺らめきや微かな泡立ちがまた、光の屈折と共に煌めく様子が目に浮かびます(技術の発達していなかった昔のステンドグラスのほうが雰囲気があって美しいと聞いたことがあります)その中で泳ぐ魚達も、現代の水族館とは全く違って見える筈・・・ほんの少し見る角度を変えただけで、こんなにも曲の解釈が変わってくるということは驚きでした。

|

2012年9月21日 (金)

様々な角度から(2)~2009.1.6の記事~

その時は抜粋で「水族館」「化石」「フィナーレ」を弾いたのですが、私と友人が弾き終わった後、彼は「この曲が作られた頃、水族館も出来たばかりで珍しかったんでしょうか?水族館なんてタイトルの曲、珍しいですね」と言いました。

私は音高時代にもこの曲を、連弾ではなく2台ピアノ版で別の友人と弾いたことがあったのですが、恥ずかしながら、そう言われるまで、水族館というタイトルについて、そんな風に考えたことは只の一度もありませんでした。ピアノ版は特に水の煌めきや揺らめきが美しいので、そのようなイメージばかりを膨らませていて、この時代に水族館があったということを不思議に思う・・・そのような発想はありませんでした。昔から知っている曲で、私にとっては当たり前のことだったからです。

|

様々な角度から(1)~2009.1.5の記事~

もう随分と前に聞いた、A.M先生の同じ門下の生徒さんのお話しです。

毎日夜になると出掛けていく彼に、何をしているのかと聞いたところ「月を眺めに行っていた」と答えたそうです。彼は演奏会でドビュッシーの「月の光」を弾くことになっていました。そのお話しを聞いて「素敵だなぁ」と思った私は、自分だったら何処で月を眺めたいと思うだろう・・・実現するかどうかは別として、何処で「月の光」を弾いたら、あのドビュッシーの和音と情景とが溶け合うだろう・・・と考えていました。いつしかそれは習慣となり、曲毎にイメージしては楽しむようになりました。標題付きのものは特にイメージしやすく、それでいて無限に空想は広がります。

或る時、社会人になってからのコンサートでサン=サーンスの「動物の謝肉祭」を連弾することになり、そのリハーサルの時に、初めてその彼に逢う機会がありました。

|

2012年9月20日 (木)

音楽と精神

***フリードリヒ・ニーチェ***

音楽が精神を解放したことに

思考に翼を与えたことに

そして、音楽家であればあるほど、人はますます哲学者になるということに

果たして気づいた者がいるのだろうか

***ルードヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン***

音楽は、不思議な力に満ちた大地だ

人間の精神は

そこに生き

そこで思考し

そして創造する

***ハインリヒ・ハイネ***

音楽というのは、不思議なものだ

それはほとんど、奇跡と言ってもいいだろう

何故なら音楽は、思考と現象のあいだ、そして精神と事物のあいだにあって

双方を漠然と仲介する存在だからだ・・・

音楽とは何なのか

結局私達にはわからないのだ

|

新しい朝~2009.1.3の記事~

毎年大晦日から元旦にかけて、主人の実家で過ごすのが恒例となっています。元旦の朝、静けさで誰よりも早く目が覚めました。往来を通る車も全くなく、前日に降った雪が朝日で輝きながら溶かされていく音が聞こえるかのようでした。

とても静かな朝でした。素晴らしい朝でした。今年初めての朝の空気、朝日の輝きを味わいながら、私はこの静けさの中に響くピアノの音を聴いていました。実現することはないと思いながらも、いつも、自然の中でピアノを弾くことを夢見ているのです。

小高い丘の上、満月に照らされたグランドピアノでドビュッシーの「月の光」を弾くことが出来たら、どんなに素晴らしいでしょうか。森の奥深く、精霊が棲まうかのような神秘の湖に、ラヴェルの「水の精」が響く・・・ピアノの音の響きが波動となって水面を揺らす・・・どんなに美しく、霊的でしょうか。

新年の朝「ペールギュント」の”朝”が私の中で響いていました。オーケストラ版はもちろんのこと、ピアノ用に編曲されたものもとても美しく、朝の清々しさに心が洗われるような心地が致します。この輝きの中で”朝”を弾くことが出来たら、体の隅々まで清々しい気で満たされるのではないか・・・そんなことを思った新年の朝でした。

|

2012年9月19日 (水)

お菓子の家~2008.12.27の記事~

ヘンゼルとグレーテルのお話しを読んで、お菓子の家に憧れたのは、いつの頃だったでしょうか。全てがお菓子で作られた一軒家・・・美味しそうなところを選んで好きに取って食べられたら良いなぁ・・・と、いつも思っていました。大人になってからはその憧れは形を変え、いつか自分でお菓子の家を作ってみたいと思っていました。

一昨日のクリスマスの日、長女のお友達親子が遊びに来ました。いよいよお菓子の家を作るのです。前の晩のうちに、スクウェア型で焼いておいたスポンジケーキを4等分し、パーツに切り分けてクリームで接着しながら重ねていきました。お家の形になったところで、スポンジ生地が見えないように全体にクリームを塗ります。屋根部分に切り分けておいた煙突をつけて、クリームでコーティングすれば、土台の出来上がり。ここからは子供達の出番です。

飾り付けはカラフルな6色の星形、宝石のようなビーズ、ピンクと銀のプチアラザン・・どれもお砂糖の華やかなトッピングです。チョコレートペン、生クリーム絞り、セットになっているケーキ用の飾りも用意しました。長女とお友達だけでなく、2歳の次女も参加したので、どうなることかと思いましたが、予想に反して、丁寧に、バランスを考えながら飾り付けしています。十数分後、賑やかな可愛いお菓子の家が出来上がりました。写真に収めた後、早速皆で切り分けて戴きました。

子供達はとても楽しんでくれていましたが、それ以上に私自身が満たされた思いです。小さい頃の夢が叶ったようで、とても嬉しく、楽しいひと時でした。来年はお家だけでなく、樅の木や雪だるま、お家に続く小径等も作れたら素敵だなぁと、楽しい空想を今から膨らませています。

|

« 2012年8月 | トップページ | 2013年1月 »